思春期の内分泌の変化によって皮膚から脂肪を排出する皮脂腺という皮膚付属機関の機能が亢進がきっかけとなります。
同時に、ニキビかん菌という皮膚の常在菌などがニキビを増悪させます。
胃腸障害、自律神経失調、精神的ストレス、遺伝、食事、外的刺激(機械的刺激、化粧品など)も増悪させる因子の一つとなります。
発症の要因は個人によりパターンが違うようで、画一的な治療では、しばしば難渋します。
個人個人の病歴や家族歴、皮疹の出来方や分布、年齢、社会的背景により、その人にあった治療をオーダーメイドで考える必要があります。
洗顔はごしごし洗わないでください。出来るだけ柔らかく、皮膚をなでるように洗ってください。
食事は3度規則正しくとり、可能なら少し低脂肪に(脂肪を制限しすぎは逆効果です)
チョコレート、ナッツ類、カロリーの多い洋菓子(ケーキなど)は食べない
今までの経過など、話をしっかり伺います。その上で、可能な限り保険治療をします。
抗生剤含有ローション(自家調製)、イオウ含有クリーム(自家調製)などの外用、抗生剤、ビタミンB2,B6,漢方薬などの内服、生理との関係が強い場合には女性ホルモン剤の投与等を、生活上の注意点を守った上で処方します。
グリコール酸を含有した石鹸にて、洗顔によるピーリング効果を期待します。
それでも治療に抵抗する場合は、
グリコール酸によるピーリングを施行します(簡易ピーリング、1回3,000円)
顔全体にニキビとニキビ痕が混在して色素沈着も目立つ時、フルコースのピーリング + 超音波、イオン導入 10,000円
ピーリングについては、こちらんをご覧ください
ピーリングがニキビに対しては現在考え得る最善の方法と考えています。
ニキビはごくありふれた皮膚の状態ですが、いざ治療するとなると案外治療に抵抗します。少し根気よく治療する必要があります。