猫ひっかき病

猫に引っかかれて、傷口から最近が入り込み、発熱とともに近くにあるリンパ節(たとえば、腕をひっかかれたりかまれたりした後、脇の下のリンパ節)が腫れてくる病気を猫ひっかき病と言います。

猫にひっかかれて2週間前後で、このような症状が出たら猫ひっかき病の可能性が高いと考えられます。

原因は「バルトネラ・ヘンセレ」と呼ばれる細菌で猫蚤を介して猫に広がり、その猫にひっかかれたりかまれたりすることによって人に感染します。

国内でペットとして飼われている猫のうち、約7%がバルトネラ菌に感染していると考えられており、菌を媒介する猫の身は温暖な西日本に多く、従って感染している猫も西日本に多いそうです。

バルトネラ菌は猫の爪や口に付着していることが多いため、半分以上はひっかかれたりかまれたり場合ですが、何もそういう覚えがないのに感染する症例も約4割あり、皮膚や粘膜の傷から菌が侵入すると推測されています。

半数以上は15歳以下の小児に発症し、1歳未満の子猫からの感染が約7割を占めています。

子猫からの感染が多いのは、かわいさの余り、かまいすぎてひっかかれるからの様で、小児に多いのは飼い猫や野良猫を少し乱暴に扱ってひっかかれたりかまれたりする頻度が高いからと考えられます。

感染しても症状が軽く、自然治癒することが多いようですが、子供やお年寄りでは重傷に成ることもあります。

発症は猫のみが活発に活動する夏に多く、夏前に飼い猫の蚤退治することが効果的な予防法です。

抗菌剤の内服で軽快しますので、猫にひっかかれておかしいなと思ったら甘く見ずに早めの受診が望ましいと思います。最近は犬からの感染報告もあります。

ペットの動物にかみつかれたり、ひっかかれたりしたときは早めの医療機関受診をおすすめいたします。